1日に最適な糖質-タンパク質-脂質の摂取量の自動計算ツール

 性別と年齢と身長を入力し、身体活動レベルを選択するだけで、標準体重(BMIが22)における1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量を自動計算できます。また、ダイエットや運動や筋トレを行っている人に最適な摂取量も一緒に自動計算できますので、是非とも参考にしてください。

自動計算ツール_1日に最適な糖質-タンパク質-脂質の摂取量
ダイエットや筋トレする人の糖質-タンパク質-脂質の摂取量

三大栄養素の糖質・タンパク質・脂質の役割

 糖質、タンパク質、脂質は三大栄養素と呼ばれ、食物中に含まれる必須な栄養素の中でもエネルギーにもなり身体を作る材料にもなれる大事な栄養素です。そのため自分の適正体重(標準体重)と身体活動量に応じた適切な摂取量を把握することが重要です。それでは、簡単に糖質、タンパク質、脂質、それぞれの働きを説明します。

糖質

 糖質は1gで4kcalのエネルギーを生み出します。タンパク質や脂質に比べてすぐにエネルギーに変わる特徴があり、身体活動や生命活動を維持するうえで主要なエネルギー源です。すぐに使う必要量以上に摂取してしまった余剰の糖質は、体内に脂肪として蓄積されてしまい、糖質の摂り過ぎは肥満の原因になります。摂取カロリーに対する糖質の最適な割合は50~60%です。

タンパク質

 タンパク質は1gで4kcalのエネルギーを生み出します。タンパク質は、筋肉や内臓や血管、皮膚、爪、髪など、身体の大部分を作る大事な栄養素であり、タンパク質で構成される体組成の総重量は30~40%にのぼり、そのうち筋肉は水分以外の約80%がタンパク質によって出来ています。また、タンパク質は全身に酸素を運ぶヘモグロビンなどの血液成分や、神経伝達物質の一部、遺伝子や免疫物質の主成分でもあり、体内で起こる化学反応にタンパク質は必要不可欠です。摂取カロリーに対するタンパク質の最適な割合は15~20%です。

脂質

 脂質は1gで9kcalのエネルギーを生み出します。少量でも多くのエネルギーを確保することができ、タンパク質や糖質より2倍以上のエネルギー量があります。エネルギーとして消費されずに余った脂質は体脂肪(中性脂肪)として体に蓄積され、貯蔵エネルギーとなります。ネガティブイメージのある脂質ですが、脂質は細胞膜やホルモンなどの主成分として使われ、体温の保持や内臓の保護など大事な働きをしています。摂取カロリーに対する脂質の最適な割合は20~30%です。


 このように、糖質や脂質は、必要以上に過剰に摂取した分は脂肪として体内に蓄積され肥満の原因にもなりますが、一方でタンパク質は脂肪になりにくく、余剰分の多くは体外に排出されてしまいます。また、タンパク質は運動や筋トレを行うことで、より大きく質の良い筋肉を合成し、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体になります。
 ダイエットで食事制限を行うと他の栄養素と共にタンパク質の摂取量も減少する傾向にあるので、ダイエット中の人や運動や筋トレを行う習慣がある人は、積極的にタンパク質の摂取量を増やす必要があります。ちなみに、ダイエット中の人や、運動や筋トレを習慣的に行う人は、摂取カロリーに対する糖質の割合は50%、タンパク質の割合は30%、脂質の割合は20%で摂取すると良いでしょう。
 ただし、タンパク質を積極的に摂取しようとする余り、必要以上にカロリーを摂ってしまうと肥満の原因になりますので、必要摂取カロリー以下で積極的にタンパク質を摂取するのがお勧めです。

ダイエットや筋トレする人の摂取カロリーに対する糖質-タンパク質-脂質の割合

計算式の説明:1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量

 計算式は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書を参考にしています。

①BMIが22となる標準体重を計算します。

 計算式: 標準体重 =(身長[m])² × 22
詳しい計算式は、記事『BMIと標準体重の自動計算ツール』を参照して下さい。

②1日に必要な摂取カロリーを算出します。

 計算式: 1日に必要な摂取カロリー = 基礎代謝量 × 身体活動レベル
基礎代謝量の計算式が複雑なのでここでは詳細の説明は割愛しますが、
 計算式:基礎代謝量 =(性別、年齢、標準体重、身長)の関数
になっております。詳しい計算式は、記事『1日に必要な摂取カロリーの自動計算ツール』を参照してください。

③1日に最適な、糖質・タンパク質・脂質の摂取量を計算します。

◆1日に最適な糖質の摂取量を計算します。
 計算式:糖質摂取量 = 総摂取カロリー量 × 糖質摂取量の割合 ÷ 糖質1g当たりのカロリー・・・(A)
  ※摂取カロリーに対する糖質の最適な割合は50~60%です。
  ※糖質の1ℊ当たりのカロリーは4kcal/gです。

◆1日に最適なタンパク質の摂取量を計算します。
 計算式:タンパク質摂取量 = 総摂取カロリー量 × タンパク質摂取量の割合 ÷ タンパク質1g当たりのカロリー・・・(B)
  ※摂取カロリーに対するタンパク質の最適な割合は15~20%です。
  ※タンパク質の1ℊ当たりのカロリーは4kcal/gです。

◆1日に最適な脂質の摂取量を計算します。
 計算式:脂質摂取量 = 総摂取カロリー量 × 脂質摂取量の割合 ÷ 脂質1g当たりのカロリー・・・(C)
  ※摂取カロリーに対する脂質の最適な割合は20~30%です。
  ※脂質の1ℊ当たりのカロリーは9kcal/gです。

④ダイエット中や運動や筋トレを行っている人に最適な、
 糖質・タンパク質・脂質の摂取量を計算します。

 ダイエット中や運動や筋トレを行っている人の糖質、タンパク質、脂質の摂取カロリーに対する割合は
 糖質:タンパク質:脂質=50%:30%:20%
が理想的と言われています。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適な糖質の摂取量を計算します。
 計算式(A)の糖質摂取量の割合を50%で計算します。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適なタンパク質の摂取量を計算します。
 計算式(B)のタンパク質摂取量の割合を30%で計算します。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適な脂質の摂取量を計算します
 計算式(C)の脂質摂取量の割合を20%で計算します。

1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量の計算式の説明

まとめ

 糖質もタンパク質も脂質もどれも大事な栄養素であり、極端な糖質制限や脂質制限は健康を害する恐れがあります。自分に最適な摂取量を把握し、最適な摂取カロリーの中でバランスよく糖質・タンパク質・脂質を摂取し、自分の活動内容(ダイエットや筋トレなど)に応じて、必要摂取カロリー以内でタンパク質の量を増やすのがポイントです。
 なお、1日に必要な糖質・タンパク質・脂質の摂取量に及ぼす要因は、性別、年齢、身長、体重、身体活動レベルの4項目以外にも数多く存在し、当然のことながら個人間差も生じるため、あくまでもここで求める摂取量は参考として使ってください。

まとめ

参考資料

◆(参考1)日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書(全文)

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