BMIとは、身長と体重で算出される値で、肥満度を表す指標であり、国際的に用いられている体格指数のことです。適正体重とはBMIが18.5以上25未満の普通体重のことで、BMIが22の時が標準体重とされ最も病気になりにくい状態と言われています。


BMIと標準体重の説明と計算式
BMIとはBody Mass Indexの略であり、国際的に用いられる体格指数で、身長と体重から算出することができ、肥満度を表す指標となっています。身長と体重だけで簡単にBMIを計算できるので、日頃の体型維持と健康管理を行う上で大変便利な指標です。
<BMIの計算式>
BMI=体重[kg]÷(身長[m])²
特にBMIが22の時を標準体重とし、統計的に最も病気になりにくい体重とされています。
<標準体重の計算式>
標準体重=(身長[m])² × 22
日本肥満学会(参考1)ではBMIの数値を元に6つの段階に区分し、痩せているか太っているかを判断することができます。
表1.日本肥満学会のBMI判定基準
BMI値 | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重(瘦せ) |
18.5以上 25.0未満 | 普通体重 |
25.0以上 30.0未満 | 肥満(1度) |
30.0以上 35.0未満 | 肥満(2度) |
35.0以上 40.0未満 | 肥満(3度) |
40.0以上 | 肥満(4度) |
BMIが25を超えると糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になると言われており、BMIが30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療が必要になるので、日々の健康管理の維持が重要になってきます。(参照1&2)

BMIは筋肉量や体脂肪率は考慮していない
BMIは、筋肉量や体脂肪率を考慮していません。
例えば、同じ身長でも、筋肉で引き締まった体型であれば、筋肉は脂肪よりも約1.22倍も重いので、肥満と判断される場合があります。逆に、同じ身長でも、体脂肪率が高く筋肉量が少ない体型であれば、脂肪は筋肉より軽いので、本来ならば肥満なのに標準と判断される場合があります。
<脂肪と筋肉の密度>
・脂肪の密度=0.9007g/cm³
・筋肉の密度=1.100g/cm³
∴脂肪:筋肉=1:1.22
このように、BMIは身長と体重だけで数値を算出しており、筋肉量や体脂肪率を考慮していないので、BMIだけで太っているか痩せているかを正確に判断するのは難しい場合があります。
特に食事制限でダイエットしながら筋トレをしていると、脂肪が減りながら筋肉が増えていくので、BMIだけではどれくらい脂肪が落ちて痩せたのか、どれくらい筋肉が付いたのか、ダイエットの達成度合いが分かりにくく、ダイエットのモチベーションも上がりません。
正確な数値を元に、太っている、痩せている、を判断したいのであれば、体重計でも体脂肪率や内臓脂肪レベルなどの項目が測定できる「体組成計」で測定するのが一番正確です。実際には体組成計も体脂肪や筋肉量を実際に量っている訳ではなく、人体に微弱電流を流して身体の電気抵抗を測定することで体脂肪率などを算出していますが、BMIよりは正確に肥満度を判断することが可能であり、医療機関等でも同様な測定方法を行っている場合が多いです。
体組成計であれば、体重だけでなく、体脂肪率や筋肉量も数値として正確に測定することが出来るので、ダイエットの到達レベルを知ることができ、モチベーションアップにも繋がるはずです。
今の自分が太っているのか、痩せているのか、しっかりと認識することがとても重要です。ダイエットが少しづつでも着実に成功している事が、日々の測定値として把握できる体組成計が有るのと無いのでは、ダイエットの結果は全然違ってきます。
例えば、タニタやオムロンの以下の体組成計などは、3,000円~5,000円と安価でも、BTでスマホと連動でき、体重や体脂肪率、筋肉量など沢山の身体測定項目を高精度で測定できる高性能な体組成計もあります。
まとめ
BMIは身長と体重だけで簡単に体格指数を算出でき、日々の体型や健康状態を管理できるので大変便利な指標です。しかし、BMIは筋肉量や体脂肪率を考慮した正確な判断はできないので、食事制限や筋トレを頑張ってダイエットをしている状態では、体脂肪率の減少や筋肉量の増加を把握することが出来ず、ダイエットのモチベーションアップに繋がりません。より正確に体脂肪率や筋肉量など様々な身体の測定値を把握し、健康状態を維持管理し、モチベーションを上げてダイエットに拍車を掛けたいのであれば、体組成計がお勧めです。

参考資料
◆(参考1)日本肥満学会 学会誌:日本肥満学会/JASSO
◆(参考2)BMI | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)