1日に最適な糖質-タンパク質-脂質の摂取量の自動計算ツール

1日に最適な糖質-タンパク質-脂質の摂取量

 性別と年齢と身長を入力し、身体活動レベルを選択するだけで、標準体重(BMIが22)における1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量を自動計算できます。また、ダイエットや運動や筋トレを行っている人に最適な摂取量も一緒に自動計算できますので、是非とも参考にしてください。

自動計算ツール_1日に最適な糖質-タンパク質-脂質の摂取量
ダイエットや筋トレする人の糖質-タンパク質-脂質の摂取量

三大栄養素の糖質・タンパク質・脂質の役割

 糖質、タンパク質、脂質は三大栄養素と呼ばれ、食物中に含まれる必須な栄養素の中でもエネルギーにもなり身体を作る材料にもなれる大事な栄養素です。そのため自分の適正体重(標準体重)と身体活動量に応じた適切な摂取量を把握することが重要です。それでは、簡単に糖質、タンパク質、脂質、それぞれの働きを説明します。

糖質

 糖質は1gで4kcalのエネルギーを生み出します。タンパク質や脂質に比べてすぐにエネルギーに変わる特徴があり、身体活動や生命活動を維持するうえで主要なエネルギー源です。すぐに使う必要量以上に摂取してしまった余剰の糖質は、体内に脂肪として蓄積されてしまい、糖質の摂り過ぎは肥満の原因になります。摂取カロリーに対する糖質の最適な割合は50~60%です。

タンパク質

 タンパク質は1gで4kcalのエネルギーを生み出します。タンパク質は、筋肉や内臓や血管、皮膚、爪、髪など、身体の大部分を作る大事な栄養素であり、タンパク質で構成される体組成の総重量は30~40%にのぼり、そのうち筋肉は水分以外の約80%がタンパク質によって出来ています。また、タンパク質は全身に酸素を運ぶヘモグロビンなどの血液成分や、神経伝達物質の一部、遺伝子や免疫物質の主成分でもあり、体内で起こる化学反応にタンパク質は必要不可欠です。摂取カロリーに対するタンパク質の最適な割合は15~20%です。

脂質

 脂質は1gで9kcalのエネルギーを生み出します。少量でも多くのエネルギーを確保することができ、タンパク質や糖質より2倍以上のエネルギー量があります。エネルギーとして消費されずに余った脂質は体脂肪(中性脂肪)として体に蓄積され、貯蔵エネルギーとなります。ネガティブイメージのある脂質ですが、脂質は細胞膜やホルモンなどの主成分として使われ、体温の保持や内臓の保護など大事な働きをしています。摂取カロリーに対する脂質の最適な割合は20~30%です。


 このように、糖質や脂質は、必要以上に過剰に摂取した分は脂肪として体内に蓄積され肥満の原因にもなりますが、一方でタンパク質は脂肪になりにくく、余剰分の多くは体外に排出されてしまいます。また、タンパク質は運動や筋トレを行うことで、より大きく質の良い筋肉を合成し、筋肉量が増えることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体になります。
 ダイエットで食事制限を行うと他の栄養素と共にタンパク質の摂取量も減少する傾向にあるので、ダイエット中の人や運動や筋トレを行う習慣がある人は、積極的にタンパク質の摂取量を増やす必要があります。ちなみに、ダイエット中の人や、運動や筋トレを習慣的に行う人は、摂取カロリーに対する糖質の割合は50%、タンパク質の割合は30%、脂質の割合は20%で摂取すると良いでしょう。
 ただし、タンパク質を積極的に摂取しようとする余り、必要以上にカロリーを摂ってしまうと肥満の原因になりますので、必要摂取カロリー以下で積極的にタンパク質を摂取するのがお勧めです。

ダイエットや筋トレする人の摂取カロリーに対する糖質-タンパク質-脂質の割合

計算式の説明:1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量

 計算式は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書を参考にしています。

①BMIが22となる標準体重を計算します。

 計算式: 標準体重 =(身長[m])² × 22
詳しい計算式は、記事『BMIと標準体重の自動計算ツール』を参照して下さい。

②1日に必要な摂取カロリーを算出します。

 計算式: 1日に必要な摂取カロリー = 基礎代謝量 × 身体活動レベル
基礎代謝量の計算式が複雑なのでここでは詳細の説明は割愛しますが、
 計算式:基礎代謝量 =(性別、年齢、標準体重、身長)の関数
になっております。詳しい計算式は、記事『1日に必要な摂取カロリーの自動計算ツール』を参照してください。

③1日に最適な、糖質・タンパク質・脂質の摂取量を計算します。

◆1日に最適な糖質の摂取量を計算します。
 計算式:糖質摂取量 = 総摂取カロリー量 × 糖質摂取量の割合 ÷ 糖質1g当たりのカロリー・・・(A)
  ※摂取カロリーに対する糖質の最適な割合は50~60%です。
  ※糖質の1ℊ当たりのカロリーは4kcal/gです。

◆1日に最適なタンパク質の摂取量を計算します。
 計算式:タンパク質摂取量 = 総摂取カロリー量 × タンパク質摂取量の割合 ÷ タンパク質1g当たりのカロリー・・・(B)
  ※摂取カロリーに対するタンパク質の最適な割合は15~20%です。
  ※タンパク質の1ℊ当たりのカロリーは4kcal/gです。

◆1日に最適な脂質の摂取量を計算します。
 計算式:脂質摂取量 = 総摂取カロリー量 × 脂質摂取量の割合 ÷ 脂質1g当たりのカロリー・・・(C)
  ※摂取カロリーに対する脂質の最適な割合は20~30%です。
  ※脂質の1ℊ当たりのカロリーは9kcal/gです。

④ダイエット中や運動や筋トレを行っている人に最適な、
 糖質・タンパク質・脂質の摂取量を計算します。

 ダイエット中や運動や筋トレを行っている人の糖質、タンパク質、脂質の摂取カロリーに対する割合は
 糖質:タンパク質:脂質=50%:30%:20%
が理想的と言われています。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適な糖質の摂取量を計算します。
 計算式(A)の糖質摂取量の割合を50%で計算します。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適なタンパク質の摂取量を計算します。
 計算式(B)のタンパク質摂取量の割合を30%で計算します。

◆ダイエット中や筋トレを行っている人に最適な脂質の摂取量を計算します
 計算式(C)の脂質摂取量の割合を20%で計算します。

1日に最適な糖質・タンパク質・脂質の摂取量の計算式の説明

まとめ

 糖質もタンパク質も脂質もどれも大事な栄養素であり、極端な糖質制限や脂質制限は健康を害する恐れがあります。自分に最適な摂取量を把握し、最適な摂取カロリーの中でバランスよく糖質・タンパク質・脂質を摂取し、自分の活動内容(ダイエットや筋トレなど)に応じて、必要摂取カロリー以内でタンパク質の量を増やすのがポイントです。
 なお、1日に必要な糖質・タンパク質・脂質の摂取量に及ぼす要因は、性別、年齢、身長、体重、身体活動レベルの4項目以外にも数多く存在し、当然のことながら個人間差も生じるため、あくまでもここで求める摂取量は参考として使ってください。

まとめ

参考資料

◆(参考1)日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書(全文)

運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質量の自動計算ツール

運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質摂取量の自動計算ツール

「年齢」と「体重」を入力し、「運動習慣の強度」を選ぶだけで、運動習慣の強度別に必要な1日のタンパク質の摂取量が自動で計算できるツールです。

 筋肉を増やしたくて運動や筋トレを頑張っているのに、体内のタンパク質が不足してしまうと、せっかく頑張って付けた筋肉も分解され、筋肉量が減少してしまいます。

 筋肉の分解を抑え、効率的に筋肉を増やすためにも、自分の運動習慣(強度)に合った1日のタンパク質の摂取量をシッカリと把握し、食事やプロテインなどで上手に摂るようにしましょう。

自動計算ツール_運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質摂取量
運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質摂取量

筋肉分解のカタボリックと筋肉合成のアナボリック

 ダイエットで過度な食事制限や糖質制限を行うと、体内の糖質の供給量が追いつかず、体がエネルギー不足に陥ります。すると、体は不足したエネルギーを補うために体脂肪や筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとします。

 特に、この筋肉が分解されてアミノ酸やエネルギーを生成することを「カタボリック」といいます。反対に、食事からタンパク質が摂取されアミノ酸の血中濃度が上昇し筋肉が合成されることを「アナボリック」といいます。

 これは自然に起こる通常の新陳代謝であり、筋肉分解「カタボリック」と筋肉合成「アナボリック」を交互に繰り返しながら人は生きています。しかし食事制限でタンパク質の摂取量が減少してしまうと、カタボリックとアナボリックのバランスが崩れ、カタボリックに偏り、筋肉分解が進んでしまいます。この筋肉分解であるカタボリックを防ぐためにもタイミングよく適切な量のタンパク質を摂取することが大変重要です。

👉カタボリック<アナボリック・・・・筋肉合成が進む
👉カタボリック>アナボリック・・・・筋肉分解が進む

 基礎代謝や運動によって体内のエネルギーが不足すると、体は脂肪と筋肉を分解してエネルギーを生成しようとします。この時、エネルギーを補充するために食事で栄養を摂ることが大事なのですが、糖質を多く摂ってしまうと脂肪が付いて太ってしまい、反対にタンパク質を多く摂ると筋肉合成が進んで筋肉量が増え、基礎代謝が上がって痩せやすい体になります。しかし、だからといって糖質を全く摂らないというのはNGなのです。実は、糖質が摂取され血糖値が上がると膵臓からインスリンが生成され、インスリンがタンパク質を筋肉に運ぶ役割をしてくれます。そのお陰で筋肉合成が始まるのです。だから糖質も筋肉合成には大事な栄養素なのです。糖質もタンパク質も適切な量を摂取することが大切です。

筋肉分解のカタボリックと筋肉合成のアナボリック

運動や筋トレには絶対にタンパク質が必要!

 筋トレする理由はムキムキマッチョになる為だけではありません。筋肉が増えると基礎代謝が上がり、痩せやすい体になります。なのでダイエットを成功させたいのであれば、男性はもちろん、女性にも、是非とも筋トレをダイエットメニューに取り入れて欲しいです。

 そこで大事なポイントが『筋トレとタンパク質は必ずセット』で取り組むことです。

 筋トレや運動では多くのエネルギーが消費されるため、体がカタボリックな状態に陥りがちになります。それを防ぐためにも運動や筋トレの2~3時間前にはタンパク質を意識的に摂取し、運動後にもタンパク質を補給することで、アナボリックを優位にすることができます。運動の前と後のどちらか一方でタンパク質を摂取しても問題ないです。運動の前後にそれほど差はありません。

 筋肉を酷使する筋トレでは運動中は筋肉の分解が進み、運動後に筋肉の合成が始まります。このタイミングでタンパク質を摂らないとカタボリックが進み、せっかく筋トレしたのに筋肉が育ちません。逆に筋トレ後の1~2時間は筋肉合成が最も高まるゴールデンタイムと言われております。このゴールデンタイムを逃さないためにも、筋トレ後30~40分には吸収の良いプロテインでさっとタンパク質を補給したいですね。

 それから、空腹時も筋肉分解が起こりやすいです。空腹な状態での運動やトレーニングはお勧めできません。

筋肉合成のゴールデンタイム

睡眠とタンパク質の組み合わせも大事!

 たとえば、朝7時に朝食を摂り、昼の12時に昼食、夜の18時には夕食を摂るような規則正しい生活を送っていても、夕食から翌日の朝食までの12時間以上もの間、タンパク質が摂取できない時間帯があります。この時間帯は体の中でエネルギーが不足し、カタボリックに陥りやすい状態になっています。カタボリックで大事な筋肉分解を防ぐためにも、朝食はシッカリと食べ、意識的にタンパク質を多くとることをお勧め致します。また、寝る前にプロテインなどでタンパク質を摂るのも睡眠中のカタボリックの予防になるのでお勧めです。

睡眠とタンパク質もセットで

運動しない日でも超回復のためにタンパク質を摂る!

 運動や筋トレを休む日でもタンパク質は摂りましょう。筋トレから24~48時間はアナボリック優位が続きます。筋肉合成が進むチャンスです。シッカリとタンパク質を摂りましょう。

筋トレで筋肉を破壊し、休息で筋肉が修復されることで、筋肉が以前よりも大きくなる超回復が起こります。超回復により、筋肉は更に大きく、更に強く、質の良い筋肉になり、筋肉痛の治癒も早くなります。運動や筋トレを休む日をしっかりと設け、筋肉を休め、超回復を促しましょう。その時に必要なのが適切な量のタンパク質の摂取なのです。

超回復

計算式の説明:運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質量

 運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質量は「運動習慣強度別の体重1kgあたりのタンパク質摂取量」に「体重」を掛けることで計算しています。

 ただし、10代は成長期にあたり、筋肉や骨格の発達に必要なタンパク質が多く必要とされるため、タンパク質の摂取量を10%増やして計算しています。

計算式:タンパク質の摂取量=体重×体重1kgあたりのタンパク質摂取量

運動習慣強度の選択に迷ったら、『レジスタンストレーニング』(いわゆる筋トレ)を選んでください。

 なお、この計算式は樋口満先生の「新版コンディショニングのスポーツ栄養学」を参考にしております。

表1.運動習慣強度別の体重1kgあたりのタンパク質摂取量

運動習慣の強度体重1kgあたりのタンパク質必要量
[g]
活発に活動をしていない0.8
スポーツ愛好者(週に4~5回、30分のトレーニング)0.8~1.1
筋力トレーニング(維持期)1.2~1.4
筋力トレーニング(増強期)1.6~1.7
持久力トレーニング1.2~1.4
レジスタンストレーニング1.2~1.7
レジスタンストレーニングを始めて間もない時期
1.5~1.7
状態維持のためのレジスタンストレーニング1.0~1.2
断続的な高強度トレーニング1.4~1.7
ウェイトコントロール期間1.4~1.8
運動習慣強度別に必要な1日のタンパク質の摂取量の計算式

まとめ

 人はカタボリック(筋肉分解)とアナボリック(筋肉合成)を交互に繰り返しながら生きています。しかし、食事制限や、長時間の過度な運動による体内のエネルギーの枯渇でカタボリックに陥りやすくなります。せっかく運動や筋トレをして筋肉量を増やしたいのにエネルギー不足で筋肉が分解されてしまうのは非常に勿体ないことです。しっかりと栄養、特にタンパク質を意識的に多く摂り、しっかりと体を休めて超回復を促しましょう。これにより筋肉量が増え、基礎代謝が上がり、痩せやすい体になっていきます。その為にも、適度な運動量と、自分の運動習慣(強度)に合ったタンパク質量を摂取しましょう。

まとめ

参考資料

◆(参考1)「新版コンディショニングのスポーツ栄養学」樋口満著

ダイエットに必要な1日のタンパク質摂取量の自動計算ツール

自動計算ツール_ダイエットに必要な1日のタンパク質摂取量

 ダイエットや筋トレを行う人に必要な1日のタンパク質摂取量を、体重から自動計算するツールです。自分の活動内容に最適なタンパク質量を摂取することで、ダイエットや筋トレの効果を高めることが出来ます。

自動計算ツール_ダイエットに必要な1日のタンパク質摂取量
ダイエットに必要な1日のタンパク質摂取量

タンパク質とは

 タンパク質は、糖質、脂質とともに三大栄養素と呼ばれており、他の栄養素からでは体内で合成できないので、必ず摂取しなければならない大事な必須栄養素なのです。

 そして、タンパク質とは、筋肉や内臓や血管、皮膚、爪、髪など、身体の大部分を作る大事な栄養素であり、タンパク質で構成される体組成の総重量は30~40%にのぼり、そのうち筋肉は水分以外の約80%がタンパク質によって出来ています。

 タンパク質は、年齢や体重、普段の生活の活動レベルや運動習慣によって、必要な摂取量は人それぞれ異なります。特にダイエット中や、普段から習慣的に運動や筋トレの習慣がある人は、体がより多くのタンパク質を必要としています。なので、自分に最適なタンパク質の摂取量を把握しておくことはとても重要です。

 タンパク質が、ダイエットやリバウンド予防や美容に効果がある話などは、こちらの記事で詳しく書いていますので、是非とも参考にしてください。

タンパク質は三大栄養素の一つ

1日に必要なタンパク質摂取量の計算式の説明

 ここでの1日に必要なタンパク質の摂取量の自動計算ツールは、1日の単位体重あたりのタンパク質必要量[g/kg体重/日]」を使って計算しています。単位体重(1kg)あたりのタンパク質必要量が分かっているので、自分の体重を掛け算するだけです。
 タンパク質必要量[g/日]= 体重[kg]× 単位体重あたりの必要量[g/kg 体重/日]

 タンパク質必要量[g/kg体重/日]については、アメリカ・カナダの食事摂取基準や、WHO/FAO/UNUによるタンパク質必要量に関する報告書、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」を参考にしています。(参考1)

 ダイエット中や筋トレや運動する習慣があるなど、活動内容(レベル)における1日に必要なタンパク質摂取量の計算式の詳細は、以下になります

健康を維持するために必要な1日のタンパク質の摂取量

 健康を維持する為に最低限必要なタンパク質の量なので、この数値を下回らない様に注意しなければなりません。

 計算式: 体重[kg]× 0.66[ℊ/kg体重/日]

身体活動レベルが「普通」な人の、1日のタンパク質の摂取量

 身体活動レベルが「普通」とは、座り仕事が中心だが、通勤や家事や買い物など軽い運動をすることです。

 計算式:体重[kg]× 0.9[ℊ/kg体重/日]

ダイエットで食事制限をしている人の、1日のタンパク質の摂取量

 ダイエットで食事制限をしていると、筋肉量が減り基礎代謝が落ちやすいので、タンパク質を多めに摂った方が良いです。

 計算式:体重[kg]× 1.6[ℊ/kg体重/日]

運動や筋トレをする人の、1日のタンパク質の摂取量

 運動習慣(運動強度)により0.8~1.8g/kg体重/日の幅があります。より詳しく、運動習慣の強度別に1日に必要なタンパク質の摂取量が知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

 計算式:体重[kg]× 1.6~1.8[ℊ/kg体重/日]

1日に必要なタンパク質摂取量の計算式

身体活動レベル別に見たタンパク質の目標量

 参考までに以下は、身体活動レベル別に、各年齢の標準体重における、目標とするタンパク質の摂取量の表になります。推定エネルギー必要量(kcal/日)を用いてタンパク質の推奨量(g/日)を% エネルギーで算出したものです。推定エネルギー必要量に対して13~20%のタンパク質摂取が理想的とされております(参考1:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」より)。
 この推定エネルギー必要量からタンパク質や糖質や脂質の三大栄養素の摂取量を算出する自動計算ツールと計算式の詳細はこちらの記事に用意してありますので、ぜひ参考にしてください。

表1-1.身体活動レベル別に見たタンパク質の目標量(g/日)(非妊婦、非授乳婦)

性別男性[g/日]
身体活動レベル
1~2(歳)31~48
3~5(歳)42~65
6~7(歳)44~6849~7555~85
8~9(歳)52~8060~9367~103
10~11(歳)63~9872~11080~123
12~14(歳)75~11585~13094~145
15~17(歳)81~12591~140102~158
18~29(歳)75~11586~13399~153
30~49(歳)75~11588~13599~153
50~64(歳)77~11091~130103~148
65~74(歳)77~10390~120103~138
75以上(歳)68~9079~105
性別女性[g/日]
身体活動レベル
1~2(歳)29~45
3~5(歳)39~60
6~7(歳)41~6346~7052~80
8~9(歳)47~7355~8562~95
10~11(歳)60~9368~10576~118
12~14(歳)68~10578~12086~133
15~17(歳)67~10375~11583~128
18~29(歳)57~8865~10075~115
30~49(歳)57~8867~10376~118
50~64(歳)58~8368~9879~113
65~74(歳)58~7869~9379~105
75以上(歳)53~7062~83

表1-2.身体活動レベル別に見た活動内容

身体活動レベル日常生活の内容

(低い)
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合。
自宅にいてほとんど外出しない人。

(普通)
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合。
自立している人。

(高い)
移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合。
身体活動レベルⅠⅡⅢ

タンパク質の食事摂取基準

 こちらも参考までに。健康的な体を維持するために推奨するタンパク質の摂取量です。推奨量ですので、上の表の目標量よりも低い値です。食事では最低でもコンスタントに以下のタンパク質の推奨量は摂取するよう心がけましょう。(参考1:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準」より)

表2.タンパク質の食事摂取基準

性別男性
年齢等推定平均必要量
[g/日]
推奨量
[g/日]
目安量
[g/日]
目標量
[%エネルギー]
0~5(月)10
6~8(月)15
9~11(月)25
1~2(歳)152013~20
3~5(歳)202513~20
6~7(歳)253013~20
8~9(歳)304013~20
10~11(歳)404513~20
12~14(歳)506013~20
15~17(歳)506513~20
18~29(歳)506513~20
30~49(歳)506513~20
50~64(歳)506514~20
65~74(歳)506015~20
75以上(歳)506015~20
性別女性
年齢等推定平均必要量
[g/日]
推奨量
[g/日]
目安量
[g/日]
目標量
[%エネルギー]
0~5(月)10
6~8(月)15
9~11(月)25
1~2(歳)152013~20
3~5(歳)202513~20
6~7(歳)253013~20
8~9(歳)304013~20
10~11(歳)405013~20
12~14(歳)455513~20
15~17(歳)455513~20
18~29(歳)405013~20
30~49(歳)405013~20
50~64(歳)405014~20
65~74(歳)405015~20
75以上(歳)405015~20
タンパク質の食事摂取基準

まとめ

 健康を維持するために最低限必要な1日のタンパク質量摂取量、普通の人が必要な1日のタンパク質摂取量、ダイエットや筋トレをしている人が必要な1日のタンパク質摂取量を、今の体重を入力するだけで自動で計算できるツールを御紹介しました。タンパク質は筋肉を作る大事な栄養素であり、筋肉が増えると基礎代謝も増え、体脂肪が燃焼しやすい体になり、痩せやすい体質になります。自分の活動量に応じて適切なタンパク質を摂取する様、心掛けましょう。

 なお、1日に必要なタンパク質摂取量に及ぼす要因は、性別、年齢、身長、体重、身体活動レベルなどのパラメータ以外にも数多く存在し、当然のことながら個人間差も生じるため、あくまでもここで求めるタンパク質摂取量は参考値とお考え下さい。

 ダイエットは適度な食事制限と適度な運動で無理のない範囲で行うことをお勧めいたします。

まとめ_ダイエットに必要な1日のタンパク質摂取量

参考資料

◆(参考1)厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討報告書」00_1_表紙_cs6_1220.indd (mhlw.go.jp)

1日に必要な摂取カロリーの自動計算ツール

1日に必要な摂取カロリーの自動計算ツール

 1日に必要な摂取カロリーを性別、年齢、身長、体重、身体活動レベルの4項目から簡単に自動計算することができます。ダイエットで食事制限をする際の、ご自身の摂取カロリーの把握にお役立てください。

自動計算ツール 1日に必要な摂取カロリー

表1.身体活動レベル別に見た活動内容

身体活動レベル日常生活の内容

(低い)
1.50生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合。
自宅にいてほとんど外出しない人。

(普通)
1.75座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合。
自立している人。

(高い)
2.00移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣を持っている場合。
1日に必要な摂取カロリー

必要な摂取カロリーとは

 このページでは、見て下さっている皆様に馴染みやすい様に、エネルギーの単位は「cal(カロリー)」であることから、「エネルギー必要量」と「必要な摂取カロリー」は同じ意味として扱っております。

 エネルギー必要量=必要な摂取カロリー

 さて、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書」では、エネルギー必要量とは、WHOの定義に従い、「ある身長・体重と体組成の個人が、長期間に良好な健康状態を維持する身体活動レベルのとき、エネルギー消費量と均衡が取れるエネルギー摂取量」と定義されています。さらに、比較的短期間の場合には、「そのときの体重を保つ(増加も減少もしない)ために適当なエネルギー」と定義されています。(参考1)

 要するに、健康な状態の体を維持する生活を送っているとき、
 エネルギー必要量=エネルギー消費量=エネルギー摂取量(=必要な摂取カロリー)
 という関係が成り立つということです。

 これは、学生時代に勉強したエネルギー保存の法則に当てはまりますね。
 摂取したエネルギーと消費するエネルギーが同じならば、体内にエネルギーは保存されずプラスマイナスゼロとなり、体型は維持されます。
 摂取したエネルギーより消費するエネルギーが多ければ、体内のエネルギーは不足状態でマイナスとなり、足りないエネルギーを補うために脂肪を分解してエネルギーに変換するので痩せていきます。
 摂取したエネルギーより消費するエネルギーが少なければ、体内のエネルギーは保存されてプラスとなり、体外にエネルギーを排出しない限り、余ったエネルギーは脂肪として体に蓄えられるので太ります。

 摂取エネルギー=消費エネルギー : 体型を維持
 摂取エネルギー<消費エネルギー : 痩せていく(脂肪がエネルギーに変える)
 摂取エネルギー>消費エネルギー : 太っていく(エネルギーが脂肪に変わる)

 体脂肪を1kg減らすには7200kcalを消費しなければならないと言われています。ほんの少し摂取カロリーが消費カロリーより多くても、塵も積もれば山となり、体重増加に繋がります。だからこそ、ダイエットをするからには、必ず「摂取エネルギー<消費エネルギー」を目標とする体重まで維持しなければなりません。だからこそ、まずは自分の標準体重を知り、1日に必要な摂取カロリーを知ることが大変重要なのです。

 摂取カロリーは食事や飲み物など口からの摂取が100%ですが、消費カロリーは基礎代謝による消費が60~70%、運動による消費が20~30%、食事の代謝による消費が10%、と言われております。食事制限して摂取カロリーを減らすのが最も効率的ですが、消費カロリーの内訳を見ると、筋肉量を増やして基礎代謝を高めることも非常に効率的だということが分りますね。

1日に必要な摂取カロリーの計算式の説明

1日に必要な摂取カロリー = 基礎代謝量 × 身体活動レベル
  →身体活動レベルは上記の表1参照
  →基礎代謝量は以下式参照

基礎代謝量 = (性別、年齢、体重、身長)の関数
  →基礎代謝量は「国立健康・栄養研究所の式」を使用しています。
   基礎代謝量に関してはこちらの記事でも詳しく説明しております。
  <国立健康・栄養研究所の式(20歳~74歳)>
  男性:(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.4235)×1,000/4.186
  女性:(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.9708)×1,000/4.186
      W:体重、H:身長、A:年齢

このページでは、ダイエットで標準体重(BMIが22)を目指すことを前提に計算していますので、
  BMI = 体重[kg] ÷ (身長[m])²
より、
  標準体重 = (身長[m])² ×22
とし、
これを上記の基礎代謝量の式に代入して、身体活動レベルを掛け算することで、標準体重における1日に必要な摂取カロリーを計算しています。ゆえに標準体重での基礎代謝量の式は以下の通りになります。

基礎代謝量 = (性別、年齢、標準体重、身長)の関数

BMIと標準体重に関してはこちらの記事でも詳しく説明しております。

1日に必要な摂取カロリーの計算式の説明

まとめ

 ダイエットで食事制限を行う上で、1日に必要な摂取カロリーを求める計算式と自動計算ツールを御紹介しました。 
 すでに標準体重であり、ダイエットをする必要が無く、現状の体型を維持したいのであれば、①の基礎代謝量と②の1日に必要な摂取カロリーを参考にしてください。
 標準体重(BMIが22)を目指したダイエットをするのであれば、③の標準体重と④の基礎代謝量と⑤の1日に必要な摂取カロリーを参考にしてください。④の基礎代謝量を下回る摂取カロリーでは健康を損なう恐れがありますのでご注意ください。
 1日に必要な摂取カロリーに及ぼす要因は、性別、年齢、身長、体重、身体活動レベルの4項目以外にも数多く存在し、当然のことながら個人間差も生じるため、あくまでもここで求める摂取カロリーは参考として使ってください。
 ダイエットは適度な食事制限と適度な運動で無理のない範囲で行うことをお勧めいたします。

まとめ

参考資料

◆(参考1)日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討会報告書 02_各論_1-1_エネルギー_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp)

BMIと標準体重の自動計算ツール

自動計算ツール BMIと適正体重

 BMIとは、身長と体重で算出される値で、肥満度を表す指標であり、国際的に用いられている体格指数のことです。適正体重とはBMIが18.5以上25未満の普通体重のことで、BMIが22の時が標準体重とされ最も病気になりにくい状態と言われています。

自動計算ツール BMIと標準体重
肥満と標準体重

BMIと標準体重の説明と計算式

 BMIとはBody Mass Indexの略であり、国際的に用いられる体格指数で、身長と体重から算出することができ、肥満度を表す指標となっています。身長と体重だけで簡単にBMIを計算できるので、日頃の体型維持と健康管理を行う上で大変便利な指標です。
<BMIの計算式>
 BMI=体重[kg]÷(身長[m])²

 特にBMIが22の時を標準体重とし、統計的に最も病気になりにくい体重とされています。
<標準体重の計算式>
 標準体重=(身長[m])² × 22

 日本肥満学会(参考1)ではBMIの数値を元に6つの段階に区分し、痩せているか太っているかを判断することができます。

表1.日本肥満学会のBMI判定基準

BMI値判定
18.5未満低体重(瘦せ)
18.5以上 25.0未満普通体重
25.0以上 30.0未満肥満(1度)
30.0以上 35.0未満肥満(2度)
35.0以上 40.0未満肥満(3度)
40.0以上肥満(4度)

BMIが25を超えると糖尿病や高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になると言われており、BMIが30を超えると高度な肥満としてより積極的な減量治療が必要になるので、日々の健康管理の維持が重要になってきます。(参照1&2)

BMIと標準体重の計算式

BMIは筋肉量や体脂肪率は考慮していない

 BMIは、筋肉量や体脂肪率を考慮していません。
 例えば、同じ身長でも、筋肉で引き締まった体型であれば、筋肉は脂肪よりも約1.22倍も重いので、肥満と判断される場合があります。逆に、同じ身長でも、体脂肪率が高く筋肉量が少ない体型であれば、脂肪は筋肉より軽いので、本来ならば肥満なのに標準と判断される場合があります。

<脂肪と筋肉の密度>
・脂肪の密度=0.9007g/cm³
・筋肉の密度=1.100g/cm³
∴脂肪:筋肉=1:1.22

 このように、BMIは身長と体重だけで数値を算出しており、筋肉量や体脂肪率を考慮していないので、BMIだけで太っているか痩せているかを正確に判断するのは難しい場合があります。

 特に食事制限でダイエットしながら筋トレをしていると、脂肪が減りながら筋肉が増えていくので、BMIだけではどれくらい脂肪が落ちて痩せたのか、どれくらい筋肉が付いたのか、ダイエットの達成度合いが分かりにくく、ダイエットのモチベーションも上がりません。

 正確な数値を元に、太っている、痩せている、を判断したいのであれば、体重計でも体脂肪率や内臓脂肪レベルなどの項目が測定できる「体組成計」で測定するのが一番正確です。実際には体組成計も体脂肪や筋肉量を実際に量っている訳ではなく、人体に微弱電流を流して身体の電気抵抗を測定することで体脂肪率などを算出していますが、BMIよりは正確に肥満度を判断することが可能であり、医療機関等でも同様な測定方法を行っている場合が多いです。

 体組成計であれば、体重だけでなく、体脂肪率や筋肉量も数値として正確に測定することが出来るので、ダイエットの到達レベルを知ることができ、モチベーションアップにも繋がるはずです。
 今の自分が太っているのか、痩せているのか、しっかりと認識することがとても重要です。ダイエットが少しづつでも着実に成功している事が、日々の測定値として把握できる体組成計が有るのと無いのでは、ダイエットの結果は全然違ってきます。

 例えば、タニタやオムロンの以下の体組成計などは、3,000円~5,000円と安価でも、BTでスマホと連動でき、体重や体脂肪率、筋肉量など沢山の身体測定項目を高精度で測定できる高性能な体組成計もあります。

まとめ

 BMIは身長と体重だけで簡単に体格指数を算出でき、日々の体型や健康状態を管理できるので大変便利な指標です。しかし、BMIは筋肉量や体脂肪率を考慮した正確な判断はできないので、食事制限や筋トレを頑張ってダイエットをしている状態では、体脂肪率の減少や筋肉量の増加を把握することが出来ず、ダイエットのモチベーションアップに繋がりません。より正確に体脂肪率や筋肉量など様々な身体の測定値を把握し、健康状態を維持管理し、モチベーションを上げてダイエットに拍車を掛けたいのであれば、体組成計がお勧めです。

まとめ

参考資料

◆(参考1)日本肥満学会 学会誌:日本肥満学会/JASSO
◆(参考2)BMI | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)

基礎代謝量の自動計算ツール

 基礎代謝量とは、生命活動を維持するうえで最低限必要なエネルギーであり、性別や年齢、身長、体重などによって異なります。この自動計算ツールを使えば、性別、年齢、身長、体重の4項目を入力することで、今の体型での基礎代謝量を自動計算する事ができます。

自動計算ツール 基礎代謝量
基礎代謝量 仰向け

基礎代謝量とは

 基礎代謝量とは、体温維持や、心臓や肺などの臓器を動かして生命を維持するなど、生きていくうえで必要不可欠なエネルギーのことです。生物の体は、横になって安静にしてゆっくりしていても、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、食べ物を消化したり、筋肉を動かしたり、なにかとエネルギーを消耗しています。この消耗されるエネルギー(カロリー)が基礎代謝量であり、これは1日の消費エネルギーの約60~70%を占めています。

 <1日の消費エネルギーの内訳>
  ・基礎代謝量    約60~70%
  ・運動による代謝  約20~30%
  ・食事による代謝  約10%

基礎代謝量が低下すると、体重が増加したり、疲れやすくなったり、冷え性になったり、体調を崩したりします。ダイエットによる極端な食事制限で、基礎代謝量を極端に下回るようなカロリー制限は健康を損なう可能性がありますので、十分に注意してください。

基礎代謝の自動計算には国立健康・栄養研究所の式を使用

 基礎代謝量とは、厚生労働省によると「覚醒状態で必要な最小限のエネルギーであり、早朝空腹時に快適な室内(室温など)において安静仰臥位・覚醒状態で測定される」としていますが、性別、年齢、身長、体重などを用いて推定する式の開発も数多く行われています。(参考1)

基礎代謝量の主な推定式としては以下の4つが有名です。
 ①国立健康・栄養研究所の式
 ②Harris-Benedictの式
 ③Schofieldの式
 ④FAO/WHO/UNUの式

 当ブログの基礎代謝量の自動計算ツールでは、健康な日本人を用いたこれらの推定式の妥当性を調べた研究で、広い年齢範囲で比較的妥当性が高いと報告されている①の「国立健康・栄養研究所の式」を使用しています。他の自動計算ツールではHarris-Benedictの式の式を使っているサイトもありますが、全体として過大評価(実際の測定値より数値が高く算出される)の傾向にあり、特に全年齢階級の女性と20~49歳の男性で著しいと報告されております。

<国立健康・栄養研究所の式(20歳~74歳)>
 男性:(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.4235)×1,000/4.186
 女性:(0.0481×W+0.0234×H-0.0138×A-0.9708)×1,000/4.186
    (W:体重、H:身長、A:年齢)

年齢ごとの平均体重における基礎代謝量の基準値

 上記の基礎代謝量の自動計算ツール(式)は、今の身長と体重、つまり今の体型を維持するうえで最低限必要なエネルギーを算出しました。

 そこで、以下に参考として、該当する年齢における平均的な体重での基礎代謝量の基準値も載せておきます。
 こちらも厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)策定検討報告書」(参考1)を参考にしており、日本人の1980年以降の基礎代謝測定値を踏まえたものです。これによると、男性では15~17歳、女性では12~14歳で基礎代謝量のピークを迎え、その後は徐々に低下していきます。一般的に基礎代謝量が高いほど、たくさんのエネルギーが消費されます。
 なお、以下の表は、各年齢の平均的な体重における基礎代謝量を表したもので、体型や活動量によっても異なります。肥満の方は痩せている方よりも体の負荷が大きいので基礎代謝量は大きくなりますし、活動量が多い人は少ない人よりも基礎代謝量は大きくなります。

表1. 参照体重における基礎代謝量(男性)

性別男性
年齢
(歳)
基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
1~261.011.5700
3~554.816.5900
6~744.322.2980
8~940.828.01,140
10~1137.435.61,330
12~1431.049.01,520
15~1727.059.71,610
18~2923.764.51,530
30~4922.568.11,530
50~6421.868.01,480
65~7421.665.01,400
75以上21.559.61,280
※基礎代謝基準値とは体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値です。
※参照体重とは該当する年齢における平均的な体重です。

表2. 参照体重における基礎代謝量(女性)

性別女性
年齢
(歳)
基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重
(kg)
基礎代謝量
(kcal/日)
1~259.711.0660
3~552.216.1840
6~741.921.9920
8~938.327.41,050
10~1134.836.31,260
12~1429.647.51,410
15~1725.351.91,310
18~2922.150.31,110
30~4921.953.01,160
50~6420.753.81,110
65~7420.752.11,080
75以上20.748.81,010
※基礎代謝基準値とは体重1kgあたりの基礎代謝量の代表値です。
※参照体重とは該当する年齢における平均的な体重です。

まとめ

 当ブログでは、基礎代謝量の自動計算ツールには比較的妥当性の高い「国立健康・栄養研究所の式」を使用しています。
 基礎代謝量とは、生命維持をするうえで最低限必要なエネルギー量であり、性別、年齢、身長、体重など個人差があります。肥満な人と痩せている人、筋肉量が多い人など、基礎代謝量は異なります。
 上記の基礎代謝量の自動計算ツール(式)は、今の身長と体重を入力することで、今の体型を健康的に維持するうえで最低限必要な基礎代謝量を算出しております。
 健康的にダイエットをするには、基礎代謝量ではなく必要エネルギーを元に摂取カロリーを考える必要があります。明らかに肥満体型の場合のダイエットでは、基礎代謝量を下回るカロリーを摂取することで体重を減らすことが出来ますが、健康管理や筋肉量にも十分な注意が必要になり、個人差も出てきますので、必要に応じて医師やトレーナーなど専門家のアドバイスも取り入れた方が安心です。

まとめ

参考資料

◆(参考1)厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討報告書 02_各論_1-1_エネルギー_cs6_0116.indd (mhlw.go.jp)